不景気には逆らえない?


そろそろ、写真の話題も混ぜておかないとまずかろう。
とは言え、クルマをイジることは小学生の頃から親父の通称ダルマセリカこと初代セリカにフォグランプを付けたりしていたので、根っから好きなのである。そういえばセリカってトヨタのラインナップから消えてしまった。売れるクルマばかり作って、どんどん楽しめるが販売台数が見込めないクルマを切ってしまうのってどうだろう。
話が脱線したので戻すが、カメラに関しても、同じく親父のPENTAXを小学生の頃に触ってからであるから、どちらも相当古い話となる。

元々、凝り性であっても飽き性ではないのだが、これだけ長く続けていると刺激が少なくなってくるのは仕方ないところ。写真もデジタルになってしばらくはそれに刺激を受けたものの、リバーサルで露出がバッチリ決まった時のような感動がないこともあって、最近ではランニングコストが安いことと、撮影して即座に鑑賞できることぐらいが有り難いだけ。便利なことにはすぐに慣れてしまうのが人間であるから、なんとか新しい愉しみを見つけなければと思っている。
本当に何かデジタルになって写真はつまらなくなった気がして仕方ない。しかし、だからと言って銀塩での作品創りに戻れるか?って言われても困るわけだが、刺激的な要素が減ったのは確かである。ドキドキ・ワクワクがなくなったのは、広いISO感度も含めて、このシチュエーションはどうやったら撮れるか・・・ってそんなに悩むことも無い。それを単に便利になったじゃ済ませられないように感じる。その裏側で失われたモノはかなり大きい。

クルマも、道具と考えればエコカーはデジカメと同じで価値がある。目的地まで安く自然に優しく到着できるのだから。しかし、走る愉しみはどんどん失われて行くようで、淋しい思いをしているのは私だけではないだろう。GT−Rなんてメーカーの作ったものに乗せられているだけで、自分の走りのスタイルを受け付けないようになっており、私なんかだとすぐに飽きてしまいそうである。

クルマのカスタマイズって、パワーが上がった直後は感動モノであるが慣れてしまうのも早いもので、更にその上のパワーを求めるとなると、一気にいくらお金があっても足らない世界となる。しかし、DIYで少しずつイジることは楽しい。その結果が体感できるとさらに止められなくなるものである。メーカーの設計通りの状態で乗り続けるなんてまっぴらだ。

ある程度までは簡単に到達できても、それ以上になるとカメラと同じで、一気にコストがかかるから、このご時勢には懐に辛いものがある。
基本的な普及機と普及レンズのスペックでそこそこの結果は出ていて、仕上がった写真も万人が見て問題の無いレベルが得られる。また、クルマだって完全ノーマルで日本の交通事情ではまったく不足はない性能である。
しかし、それで満足できない人は多いものだ。そして、その中の一部が高級な大口径レンズに手を出し、エンジンや足回りをイジるわけだ。
そして、その味を一度知ってしまうと、それをずーっと止められなくなってしまうのである。しかし、それを経済的な理由で断念しなければならない人が大多数であり、物欲星人と化してネット・オークションに群れることになる。
私も、何度か出品したことがあるが、落札者の立場の方がどれだけ楽か。出品するのは気疲れするのである。安く買いたいくせに、注文が多く神経質なタイプが多い。特に写真機材はそういう人種が多くて困る。そんなに気になるのなら、中古カメラ店に行って現物を見て買えばいいのだ。口うるさいケチは最悪である。

大きく綺麗なボケが必要な写真は全体の何割あるだろうか?また、大きく引き伸ばして鑑賞しなければならない写真がどれだけあるか?って自問自答して無理矢理自分を納得させることになる。
また、高速道路の侵入で一気に流れに乗るときにパワーがあれば楽であるが、5秒で100km/hに達したり、その後加速し続ける必要があるケースはほぼ皆無と言っていいはずである。
なのに、GT−Rが正式にメーカーから販売されているという、れっきとした事実もある。はっきり言って、その性能をフルに発揮させて走れる一般公道なんて日本にはなく、それをやってしまえば犯罪者であるのにだ。
山に行けば、100万円のレンズを持って野鳥の写真を撮ってる人もいる。ただそれを夏の須磨海岸で無闇に使えば捕まる時代でもある。って話がまたそれそうだ。

現実的にあまり必要で無いものほど高価であるのが世の常である。しかし、3000万円のフェラーリが良く売れているらしい。一般庶民が普通車を降りて軽に乗り換えるとか、さらには自転車にしようかとしているこの時期に、リッチな人は常にいるものである。
しかし、フェラーリをブッチぎるクルマとまではいかなくても、ちょこちょこっとイジれば中古の国産車でかなりのパワーが出せるのである。ターボ車であればそれほど大金をつぎ込む必要はないが、どこで終止符を打つかが重要なのである。もちろん、フェラーリを子供扱いするような国産車ベースのマシンも、巷にはかなり走っているものである。

何事もバランスが重要であって、エンジンパワーが上がれば、足回りやボディ側の強化も必要であり、ミッションや冷却系のフォローも手が抜けない。
一方写真でも、レンズを手に入れれば、いいボディが欲しくなり、逆のパターンもある。デジタルであればそれに伴っていいパソコンやモニターまで必要になるって具合に、一点豪華主義では収まらないことになる。

こうやって、考えてみると写真とクルマは非常に似ているのである。
もちろん、ファッションだって同じように、いい服を着れば、いいバッグにいい時計やアクセサリーもとなってくる。これは女性がおもに陥るスパイラルだろうが、昨今の経済状況ではユニクロだけが大繁盛で、他のメーカーや小売店は困っているであろう。
更に桁違いの買い物である不動産業なんて倒産が相次いでいるようだが、無理も無い。
私が関係している鉄鋼業界も自動車産業の煽りを受けて、かなり厳しいことになっている。そういうわけで、何でもネットで買えてしまう時代だが、安く買えても物欲の刺激が多すぎて、それを払いのけるのが大変である。そういう人は世の中に溢れているようで、楽天が儲かっているらしい。


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